リーマン・ショックを題材にした映画マネーショートを見た感想。
現在、全国の映画館で公開されている「マネーショート」を見てきました!
ネタバレにならないように、この作品の魅力を紹介したいと思います。
いい意味で期待を裏切ってくれた作品
この映画のテレビCMやポスターから連想されるイメージは
- 主人公4人がアメリカの住宅市場破綻を予見して、一緒に協力して金融破綻に投資する
- ヘッジファンド映画によくありそうな、儲けたお金で豪遊する
という印象でした。
しかし、実際の映画では、主人公4人が一緒に作業をすることはありません。それぞれ、違う立場で別々の方法で金融危機にベットして、下落相場で大きな収益を上げました。
また、レオナルド・デカプリオ主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のように、マネーゲームで儲けたお金を使って、大豪遊するということもありませんでした。
むしろ、シリアスな描写が多く、下落相場に賭けるという行為の倫理観に訴えかける描写も目立ちました。
主人公の1人マイケルバーリーがかっこいい
元医師で、ドラムやメタル音楽が趣味の投資家マイケルバーリーがめちゃくちゃかっこよかったです笑
尋常じゃない集中力と数字に対するセンスの良さを持っているかと思ったら、つい人を不快にする発言をしてしまうサイコパスな性格が印象的です。
実話を元に作られた作品ですので、マイケルバーリーという人物は実在します。彼は個人投資家としてブログに自分の投資情報を公開していました。その運用成績があまりにも優れていたため、ファンド関係者から声がかかり、医師から投資家へと転身しました。
個人でも活躍できる時代を象徴しているような彼の経歴は、このブログの趣旨にも一致しています!
是非、ウォール街の天才達の上をいった本当の天才の姿を映画館で見て下さい。
ただブラピが観たいだけの人には、オススメできない・・・
ブラッドピットが出演していることでも有名なこの作品。
ブラッドピットを好きな人は、見るべきか迷っているのではないでしょうか?
私個人の意見として、ただブラピが好きなだけの人は見ないほうがいいです笑
映画の内容がかなり専門的なため、金融や経済に興味が無い人がみても、苦痛な時間を過ごすことになります。
一緒にいった子は途中で寝そうになってました・・・
それと、他の主人公3人に比べると、ブラピの出演時間は短かったような・・・
難しい金融商品をわかりやすく説明している
ある程度、投資や金融、経済の知識がある人でも、リーマンショックの原因となったサブプライムローン絡みのデリバティブ商品は理解しづらい金融商品です。
↑この文章がわからない人は見ないほうがいいと思います。見ても何が起こっているかわからないかと・・・
ある程度の知識がある人間でも理解するのは難しい金融商品を、上手い例えと映像を使って、わかりやすく説明しています。
「あー、そういう理由でリーマン・ショックが引き起こされたのか」
とわかりやすい形で再認識できて、非常に面白かった!
見る人を選ぶ映画。しかし、投資系の映画で最高レベル
この映画は、恐らく10人中9人は面白くないでしょう。
しかし、残りの1人(金融や経済に興味があるひと)にとっては、最高に面白い映画です!
・個人で投資をしている。
・大学で経済を勉強している
・世界経済に興味がある
・金融業界で働いている
など、経済や金融に関心がある人は必見の一本です。
特に金融業界で働く人に見て欲しい映画です。リーマン・ショックによって、多くの罪なき人が不幸になりました。低所得者が家を失い、多くの人間が職を失いました。恐らく、自ら命を絶ってしまったひともいるはずです。
リーマン・ショックが起きた当時販売されていたような危険な金融商品は現在も販売されています。同じ過ちを繰り返さないためにも、金融業界で働く人々が正しい倫理観をもつ必要があります。
世界的な金融緩和で、世界中の株価が上がりました。そんな状況で、この映画は新たな金融危機発生の抑止に役立つ一本になってもらいたいです。
原作
リーマン・ショックを題材にした本
史上最大のボロ儲け ジョン・ポールソンはいかにしてウォール街を出し抜いたか
こちらもリーマン・ショックを題材にした本。この本はリーマンショックで一番儲けたであろうジョン・ポールソンがいかにアメリカ住宅市場の破綻を予知したかを鮮明に描いています。また、マネーショートの主人公であるマイケルバーリーも幾度と無く登場します。
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