なにもない自分に小さなイチを足していく
若くして起業した会社を上場させ、近鉄バッファローズやフジテレビの買収を試み、選挙に立候補し、最後には刑務所に収監された堀江貴文さん(現在は出所済み)。
出所後は、web事業やメディア事業、宇宙事業など、数多くの事業を展開するシリアルアントレプレナーとして活躍中です。
ジェットコースターのような波乱万丈の人生を生きてきた彼の自伝「ゼロ」は、事業家を志す人や今の仕事に不満がある人にオススメの1冊です。
「ゼロ」の中では、私たちと変わらない1人の人間としての堀江貴文さんを知ることができます。
わたしはこの本を読み、日本を席巻した事業家の泥臭い日常を知ることで、より良く働いていくためのヒントを得ることができました。
「ゼロ」の意味。
本書のタイトルでもある「ゼロ」という単語。
この単語の意味することとは?
この本を書いたとき、堀江さんも「ゼロ」だった。
この本が発売されてから2年近く経ち、堀江さんはもうゼロの状態ではないかもしれません。
しかし、この本を書いたとき(出所したばかりのとき)は確実にゼロの状態でした。
築き上げてきた会社や信用を失い、蓄えたお金も失い、ほんとうの意味でゼロからの出発だったのです。
一時は時代の寵児と言われた人物が、ゼロの状態になって語る本音がこの本には詰まっています。
簡単に成功する方法や、他人任せに成功しようとする私たち
わたしたちは、成功したいと思うとき、
- 自分を引き上げてくれる人を探す
- 効率よく成果が上がる方法を探す
- 短期間で、成功できるテクニックを探す
といった、小手先の技術や他人依存な方法に頼りがちです。
こういった小手先のテクニックは全て掛け算の答えを求めている結果です。
しかし、ゼロである状態のわたしたちに、いくら掛け算を試みても数字はゼロのまま。まずは、なにもないゼロの状態にちいさなイチを足していく作業が、成功するための第一歩を踏み出すことになるのです。
この事実に気づくことができるという点だけでも、この本には一読の価値があります。
弱気なヲタクを日本有数の事業家に変えたヒッチハイク
九州の田舎で育ち、女性ともまともに話せなかった堀江さん。
そんなコミュニケーション力ゼロだった彼が、なにもない自分に小さなイチを足した経験。それがヒッチハイクでした。
ヒッチハイクを使えば、タダでどこにでもいける
決して、裕福ではなかった大学時代。そんな堀江さんは、ヒッチハイクを使い、タダで日本中遊びまわりました。例えば、串かつを食べに大阪に行ったり・・・
そうやってどこかに車で乗せていってもらうために、知らない人に声をかけ、交渉しまくった堀江さん。その経験が起業した時に大きく生きたようです。
大事なのは、ノリの良さ
堀江さんは、「ヒッチハイクをすれば、営業力がついて将来有利になるだろう」と考えてヒッチハイクをしたのではありません。
友達に「ヒッチハイクで日本中旅して回ろうよ!」と誘われた時に、「なんか楽しそう!」とそれだけの理由で飛びついたのです。
こういったノリの良さが人生を変えるためには重要だと堀江さんは本書で語っています。そして、「ノリの良さ」を重要視している著名人に「はあちゅう」さんがいます。
彼女も、著書「半径5メートルの野望」の中で、「ノリの良さ」がビジネスや人生において重要だと言及しています。
働くということ
「何のために生きているんだろう?」
「なんで、働くのだろう?」
「仕事にやりがいなんて・・・」
と人生や仕事に不満を抱えているビジネスマンは大勢います。
そういった仕事に喜びを感じない社会人に対して、堀江さんはこの本の中で大きなアドバイスを送っています。
仕事がつまらない原因
仕事がつまらない原因は、自分の時間をお金と交換しているからです。
意味のないサービス残業や、あえて言われたことしかしない新ぶら下がり社員など、仕事自体に意味はなく、ただ会社にいることが目的になっているビジネスマンが増えている現代。
そういったビジネスマンは、この本を読み、堀江さんがいかに仕事にやりがいを見出し、楽しく働いているかを読み取って欲しいです。
やりたいことは全部やれ!!
このブログの趣旨であり、わたしの職業観にも合致する「やりたいことは全部やれ!」精神。
堀江さんも宇宙事業からグルメ事業まで、本能の赴くままに事業を展開されていますよね♪
やる前から諦めるな!
「どうせ無理だから・・・」とチャレンジする前にやりたいことを諦めていませんか?
人生を豊かにする大きなヒントは、「出来ない理由」を考えるのではなく、「出来る理由」を考えるということです。
出来ない理由を考えて、「どうせ無理」と挑戦心に蓋をしてしまうのではなく、「どうすればできるだろう」と思考して実行に移す。
ただそれだけが出来るか出来ないかで、人生は大きく変わってきます。
このことに関して、本書の中で紹介されている新垣結衣さんの例が非常に面白いので、興味がある方は是非、この本を手にとって下さい。
わたしだって、やりたいことは全部やっている
- webデザイナー
- プログラマ
- webライター
- 音楽事業
など、私は複数の仕事を生業にしています。
わたしがこういった働き方が出来るようになった理由は
「あーもう!悩んでても仕方ない!やっちまえ!」
とやりたいことすべてに挑戦したからです。
そして、一回チャレンジしてみると、
「案外、難しく無いじゃん・・・なんで、あんなに悩んでいたんだろう?」
と、拍子抜けしてしまいました。
「やりたいことは全部やる」
一度しかない人生、自分に正直になって、「はたらく」ということの価値を高めてみませんか?
ビジネスで日本を席巻した堀江さんが全身全霊を込めて書き上げた、「働く」ということの価値を再認識させてくれるこの1冊は、すべての日本人にオススメの一冊です。
紹介した本
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